Q&A

Q,最高裁判所が、養育費算定表を見直して、高額化する方向で改定し、2019年12月にこれを公表すると聞きました。私は、すでに離婚して養育費の取り決めをしているのですが、私も、新しい養育費算定表を根拠にして、養育費の増額を求める調停を起こそうと思っています。養育費の増額は認められるでしょうか?

A,養育費算定表が改定されたことのみを理由として、養育費の増額を求める場合、相手方が増額を拒絶すると、調停は成立せず、審判になります。審判で養育費の増額を認めてもらうことは、おそらく困難と予想されます。
 なぜなら、一旦合意した養育額を変更するためには、「事情の変更」が必要とされているところ、最高裁が養育費算定表を改定したという事情は、「事情の変更」とは評価されないと考えられるからです。
 子どもの親の収入の変動、新たな子の誕生等の扶養家族数の変動等の事実は、「事情の変更」にあたると考えられますが、最高裁が養育費算定表を改定したことは、前提となる基準を改定したものに過ぎず、「事情の変更」にはあたらないと判断されると思います。
 また、養育費算定表は法律ではありませんが、基準として機能していた点で規範や法に似ているところ、法律の場合、法律が改正されても、改正法が過去に遡って適用されることは例外です。そのため、養育費算定表の改定も、遡って過去の法律関係(過去にした養育費合意)を変更させることを予定したものではなく、「事情の変更」には該当しないと判断される可能性が高いと思われます(仮に、養育費算定表の改定のみを理由に養育費増額を認めれば、全国の家庭裁判所に養育費変更申立が激増し混乱が生じるので、その意味でも、「事情の変更」として認められないと予想されます。)。
 もっとも、前の養育費合意後に、収入や扶養家族数の変動等があれば、審判によっても養育費額が変更される可能性は高く、その際は、最高裁が改定した新しい養育費算定表が基準として適用される可能性が高いと考えられます。

Q,10年以上日本に在住している外国人同士の夫婦です。 事情があって離婚することになりましたが、日本での離婚手続きは行えますか?

A,外国人同士のご夫婦でも、日本で離婚手続を行うことはできます。もっとも、どの国の法律が適用されるかにより、どの離婚手続を利用することができるかが決まりますし、また、日本で離婚手続を取ったとしても、その離婚手続の効力が外国で認められるかどうかについては、その外国の法律によるため、慎重な検討が必要です。
協議離婚が可能か、判決離婚しか認められないのかといった問題については、通則法27条の離婚の準拠法の規定が適用されると考えられています。
同条による外国人夫婦の離婚の準拠法は、以下のとおりです。
①夫婦の本国法が同一である場合には、その同一本国法
②同一本国法がない場合において、夫婦の常居所地法が同一であるときは、その同一常居所地法
③同一本国法も同一常居所地法もないときには、夫婦に最も密接な関係にある地の法
この通則法27条の規定により、どの国の法律が適用されるかを決定します。

Q,いわゆる「熟年離婚」というものになりそうです。熟年離婚だからこそ気を付けた方がいいことは、何かありますか?

A,一般的にですが、婚姻期間が短い場合と比べて、その婚姻中に築かれた夫婦の共有財産が多額に上ると思われること、また、退職金などの財産が有り得ることが考えられます。
 一方で、離婚後の再就職が困難になりますので、双方の生活が経済的に保証されるように適切な解決を図る必要性があり、離婚の際の財産分与が占める重要性は大きくなると思われます。
 また、特有財産を立証するための資料が現存していないことも多く、協議が紛糾することが多いので、特有財産を証明する資料を残しておくことが大切です。

Q,「配偶者からの暴力」の定義を教えてください。

A,DV防止法とは、配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律で、人権擁護と男女平等の実現を図り、配偶者からの暴力を防止し、被害者を保護するための施策を講ずることを目的として、配偶者からの暴力に係る通報、相談、保護、自立支援等の体制などを定めています。
 このDV防止法でいう「配偶者からの暴力」とは、身体に対する不法な攻撃であって、生命または身体に危害を及ぼす暴力、またはこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動をいいます(配偶者暴力1①)。

Q,離婚の際に3歳になる子どもの親権者となりました。そもそも、親権にはどのような意味があるのですか?

A,子どもは、大人になるまでは自分の力で生きて行くことが出来ません。そのため、他の人から面倒を見てもらったり、経済的な援助を受けます。また、子どもが財産をもっていればその財産を適切に使うための援助も必要です。このように子どもを監護・教育し、財産保全を行う資格を親権といいます。
 親権の法律上の具体的内容としては、以下の通りです。
 ①身上監護権
  身上監護権は、独立の社会人としての社会性を身につけるために、子どもを肉体的に監督保護し、また、精神的な発達を図るために教育する義務です。
 ②財産管理権
  財産管理権は、子どもが財産を持っているときに、その財産を管理し、また子どもの財産上の法律行為について、子どもを代理したり子どもが法律行為をすることに同意したりするものです。

Q,妻と離婚することになりましたが、子どもがまだ幼いことから妻が親権者となりました。その場合、私と子どもは法律関係がなくなるのですか?

A,親権者でなくなっても、子どもの親であることは変わりません。
また、法律上も、親権者でなくなった親子間でも面会交流が認められたり、相続や扶養義務等が認められます。具体的には、以下のとおりです。
①相続人となる……親子であると、親が亡くなって相続が開始すると、その子は親の第1順位の相続人となります。また、子どもが亡くなると、親は亡くなった子の第2順位の相続人となります。
②扶養の権利義務……血の繋がった親子は直系血族となりますが、直系血族は互いに扶け合わなければならず、お互いに扶養する義務があります。
③生命侵害の不法行為の場合の慰謝料請求権……他人の不法行為によって被害者が死亡した時は、被害者の父母、被害者の子は加害者に対して慰謝料請求をする権利が認められます。

Q.浮気をしてしまって離婚することになりましたが、親権は絶対に渡したくありません。どうすればいいですか?

A.法律上では、不倫と親権は無関係であると考えられています。そして親権は、監護の継続性を第一に判断されますので、不倫した側でも親権を取得することは可能です。
 とはいえ、相手方からは「不倫した人に子供は任せられない」などと主張をしてくることも予想されますので、親権者をどちらにするか合意が難しいこともあります。

Q.ある日突然、配偶者から離婚を切り出されましたが、離婚はしたくありません。このような時にはどうすれば良いですか?

A.まずは
1、相手を否定しない
2、感情的は話し方をしない
3、第三者を交えた話し合いの場を持つ
などが挙げられます。
また、本籍地などの市区町村役場に「離婚届不受理申出」をしておくことも出来ます。これは、離婚届が提出された場合でも、受理をしないようにしてもらうための制度で「勝手に離婚届けが出されてしまった」などといった事態を防ぐことが出来ます。

Q.夫が不倫していることが分かりました。離婚したいのですが、夫は離婚届けにサインしてくれません。サインしてもらえないといつまでも離婚できないのでしょうか?

A.離婚届にサインしてもらえない場合でも、家庭裁判所に調停申し立てをして離婚するための話し合いをすることもできます。もっとも、旦那さんが、調停の場でも離婚することを了解しない場合は、調停は不成立になります。
しかし、その場合は、更に裁判所に訴訟を起こすことができます。訴訟をした場合、旦那さんの了承がなくても、不倫(不貞行為)などの離婚原因等が認定されれば、離婚することができます。

Q.妻の携帯電話のメールを見てしまい、妻が不倫していることが分かりました。相手はどこのだれか全くわかりません。慰謝料を取りたいのですが、どうすればいいですか?

A.調査会社等の調査によって、携帯電話のメールアドレスや電話番号から不倫相手の氏名や住所が分かることがあります。
また、調査会社を使って、不貞現場の証拠を確保すれば、慰謝料請求できる可能性が高まります。

Q.妻が不倫している気配があるのですが、証拠がつかめません。興信所や探偵に依頼して、不倫現場の証拠を押さえようと思うのですが、不倫現場の証拠さえあれば、必ず慰謝料は取れるのでしょうか?不倫相手からも慰謝料を取りたいのですが。

A.不倫現場の証拠があっても、婚姻関係破綻後に不倫した場合は、慰謝料が取れないことがあります。
婚姻関係破綻前に奥さんが不倫している証拠をつかむようにしてください。婚姻関係の破綻は、別居しているか否かが一つの目安になることが多いです。

Q.行政書士に、不倫相手に対する慰謝料請求を依頼したのですが、不倫相手が慰謝料を払う意思を示しません。なぜ、行政書士さんは、私の代わりに不倫相手と交渉をしてくれないのですか。

A.行政書士は、離婚や不倫事件において、紛争性がある場合、あなたの代理人として交渉することはできないという見解があります。
また、行政書士は、調停や裁判であなたの代理人になることはできません。
調停や裁判に至るまで一貫して代理人として交渉できるのが弁護士です。知らずに行政書士に依頼する方もいるようですが、弁護士と行政書士とは権限が異なりますのでご留意ください。

Q.妻が不倫していることが分かり、離婚協議をしているのですが、幼い子どもの親権を巡って争いになっています。不倫した妻が親権を取るということが許されるのでしょうか。

A.裁判所が、どちらの親を親権者とするか判定する場合、不倫を行ったことを悪い材料として評価する見解もあります。しかし、かりに悪い材料と評価するとしても、決定打のような強い材料判断にはなりません。
子どもの親権は、どちらの親が親権者となった方が、子どもが健やかに成長できるかという「子どもの福祉」の観点から決されます。ですので、不倫した妻であっても、道徳的な非難はともかくとして、子どもにとってはいい母親ということがありえます。
裁判所は、子どもが幼い場合、母親を親権者として認めることが多く、父親としては、自ら家庭を壊した母親に親権が認められてしまうのは釈然としないものもありますが、不倫の点は、慰謝料の問題として評価されることになります。

Q.男親ですが、子どもの親権を取ることができますか?

A.男親だから子どもの親権を取ることができないということはありません。子どもがまだ幼い場合は、一般的には母親有利と言われていますが、それまでの監護養育状況等にもよるので、詳しくはご相談ください。

Q.面会交流を円滑に行うためのツールはありませんか?

A.監護親と非監護親が協力しながら面会交流を行うことが望ましく、お子さんの状況についてできるだけ情報共有を図る方がよいと考えます。もっとも、監護親と非監護親の間には心理的な葛藤があることも多いため、円滑な情報共有を図るためのツールとして、明石市作成の「こどもと親の交流ノート」を利用することをお勧めしています。同市のウェブサイトからダウンロードできますので内容をご確認ください。

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